ガラパゴスタ

万年平社員の独身ぼっちでも楽して楽しく。

ガチ勢の低予算ミニマリストしぶさんの「手ぶらで生きる。」

ミニマリストしぶさんの「手ぶらで生きる。」を読みました。これがガチのミニマリストなのか!と引き込まれて、電車内であっという間に読んでしまいましたね。そんなミニマリストガチ勢の生活や考え方について、本の内容をまとめてみました。

どんな本?

手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法

手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法

手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる 50 の方法(ミニマリストしぶ)

ミニマリズムとは

しぶさんの認識を、僕の言葉でまとめてみます。

ミニマリスムとは、『一点集中できるよう、ストイックに自分をミニマイズしていくこと。具体的にはカネ、モノ、トキ、ヒト(人間関係)からコト(思考や行動)まで対象にする』

一点集中とは、本当に自分がやりたいことに集中するという意味ですね。しぶさんの場合は「ミニマリストという生き方の探求および発信(あるいはそこから得られる承認?)」といったところでしょうか。

以下に二つほど引用しておきます。

1:

ミニマリズムの本質は、ある 1 点を目立たせるために他をそぎ落とす「強調」にある

2:

本当に大切な 1% のために、99 % をそぎ落とす

しぶさんの生活

巻頭の写真にて詳しく掲載されていますが、しぶさんの生活感についてざっとまとめておきます。

毎日同じ服。

カットソー4着、スキニーパンツ2着、コート2着、Tシャツ靴下下着は4着。靴はコンバースのスニーカーが3着。

1 日 1 食。

朝は食物繊維パウダーを混ぜた水。

昼はプロテインや投入などのドリンク。たまにカフェ等でコーヒー。

夜がメインで、主食に玄米かサツマイモ、たんぱく質はサバ缶やサーモン、あとはアボガトと野菜スープ。野菜スープ部分はスープ煮込んだりしてこだわることもある。

調理器具は包丁とまな板、おたまとアク取り、ステンレス鍋「ジオ・プロダクト」、炊飯器「ライスクッカーミニ」。

冷蔵庫はない。常温保存できる野菜と缶詰、玄米やサツマイモなどをシンク下に保管。

福岡県、家賃 2 万、4 畳のワンルーム

部屋のレイアウトは、玄関そばにドラム型洗濯機、その上に突っ張り棒でハンガー吊るして衣類。洗濯機横にキッチンがあり、キッチンテーブルに炊飯器、ステンレス鍋、調理器具、調味料が置いてある。シンク下には食料。

エアコンはある。無いと死ぬ。

出窓がある。ここが椅子になったりテーブルになったりする。

洗濯

14万のドラム型洗濯乾燥機。パナソニックの Cuble。

掃除

居間に何も置いてないので掃除ロボットで足りる。

風呂

スポーツジムと契約して、毎日風呂のためだけに寄っている。

睡眠

床睡眠。意外と眠れるらしい。

ただし以前インフルにかかって以来はマットレスを用意して、甘えたい時や疲れた時は使うのだそう。

PC 類

MacBook、モバイル Wi-FiiPhone

一日の行動

  • 07:30 起床
  • 09:00 家を出て仕事場へ(電車で数駅分、一時間くらい歩く)
  • 10:00 仕事
  • 15:00 帰宅開始(疲れてる時は電車バス使うことも)
  • 17:00 スーパーで買い物
  • 18:00 食事
  • 20:00 自由時間(インターネット、ゲーム、読書など)
  • 23:00 睡眠

重要視するポイント 5 選

本書では 50 の方法を紹介していますが、これらの根底にはいくつか「著者しぶさんが重要視するポイント」があるように思います。5 つにまとめてみました。

第一に健康

著者は最も大事なものは健康だと述べており、自他ともに認める健康オタクだけあって、本書でもストイックに健康に気を配っている印象があります。

食事については 1 日 1 食で、栄養バランスも考えた献立で固定化しています。

もう一つ、重要なのが、運動として 1 日 1 万歩を取り入れていることです。「1 万歩とか無理でしょ」と思いがちですが、著者はこれを実現するために、生活を工夫しています。具体的には、

といったように、毎日使う施設を固定化した上で、そこに歩いて通うようにしています。具体的な距離には言及がありませんでしたが、これで 1 万歩を達成できるんだそう。

第二に時間

著者は健康の次くらいに時間を大切にしています。自分が本当にやりたいことのために、それ以外の時間を極力削減する。ミニマリストとして根本から断捨離しているのはもちろんですが、もう一つ、グノシーや Feedly で日々情報を浴びたり、本を読んだり、人と出会ったりといった「自分をパワーアップさせるための投資」にも余念がないという印象です。

実際、本書では説得力を増すために多数の引用(有名人の言葉や実験結果など)をしており、教養の深さをうかがわせます。

また、時間捻出の方法として、断捨離以外に「投資による効率化」も挙げています。これは高価なものを買ってでもラクをする、ということです。著者の場合は自動掃除ロボットのルンバ(今は別のメーカーだそうですが)と、ドラム型洗濯機(洗濯乾燥機)を購入しています。

消費しない

本書では「消費よりも生産」だと述べています。

消費にはたとえば以下があります。

  • テレビを見るなど受動的な娯楽
  • 嗜好品など中毒性の高い摂取物
  • ストレス発散や見栄でモノを買うこと

消費すると一時的に満たすことはできますが、それだけです。多くの時間、お金、場所などが費やされ、欲望の果てもなく、また摂取物については不健康でもあり――とデメリットが大きい娯楽です。

では生産とは何でしょうか。本書では『自分で生み出して「与える」側になること』と定義し、例を以下のように挙げています。

・趣味の文章や写真、動画を SNS で公開する

・本や映画の感想をブログに書く

・料理をつくって家族にふるまう

生産を娯楽にすると、消費にあるようなデメリットに振り回されず、自分のペースで取り組んでいけます。

ただし、完全に消費をゼロにするかというと、そうではありません。著者もテレビは週に 2 ~ 3 時間は見ていますし、付き合いで外食することもあります。無闇に手を出すのをやめて、本当に消費したいだけを手短に(あるいは消費せざるをえない時だけ)楽しむということです。そうすればデメリットはさほど牙を向きません。

固定する

これは 選択や判断に迷う手間暇がもったいないから、選択肢を最初から一つに固定してしまおう というものです。

本書では例として以下が挙がっています。

  • 服を固定する
  • 食事を固定する
  • 変動費を減らす

服ですが、著者は毎日同じ服を来ています。お気に入りナンバーワンの服を複数ストックして使い回すということです。これでもおしゃれについては問題無いらしく、「一貫性のあるおしゃれさん」と見られる他、トレードマークにもなって覚えられやすいのだそう。

食事ですが、著者は 1 日 1 食にしています。朝と昼はドリンクで、夜がメインです。夜の品目はサツマイモ、サバ缶やサーモン、アボガド、玄米、野菜スープなど。栄養バランスと美味しさを両立した、著者が辿り着いた解のようです。

変動費ですが、変動費は「自分の生活に必要な金額を試算しづらい」から悪なのだそう。ミニマリストはカネもミニマイズするために、少ない金額(著者しぶさんは月 7 万)で暮らすことになりますが、変動費はこの「月の必要生活費」を最適化する際に邪魔になります。この変動費を減らす方法として Amazon不定期な交通費がなくなる)や映画の定額サービス(不定期なレンタル費用がなくなる)を挙げています。こういったサービスは意外と豊富なので、情報のアンテナを立てておくことが大事、とも。

食事は最高の娯楽

著者は特に食事にこだわっています。

理由として以下を挙げています。

  • 食事は健康をつくるから
  • 自炊は楽しいから
  • 材料と調理に手間をかけて美味しくいただくのは贅沢だから

著者は自炊をしています。毎日夕方にスーパーに寄って、新鮮な食材をつかって夕食をつくります。1 日 1 食なので、朝昼にお金や時間をかけなかった分、素材も豪華にできますし、調理の手間をかけることも可能です。6 時間煮込んだスープで野菜スープをつくったこともあるんだとか。このような過ごし方が贅沢で、たまらないんだそう。

感想

すでにストイックな僕にも発見がある

僕は「ストレスフリーなソロ充」として、変わり者と言われる程度にはストイックに生活を最適化してきたつもりですが、そんな僕でも本書では思想を揺るがすほどのインパクトがありました。

たとえば食事。僕は 1 日 3 食、どころか 4 食と言っても差し支えないレベルで、オール外食(朝だけフルグラで中食)な生活ですが、1 日 1 食で済ませたくなりましたし、自炊もやりたくなってきました。著者しぶさんの主張は、栄養面についてちゃんと研究した裏打ちも入れていますし、有名人の事例も引用していたりして説得力があります。

ガチ勢の本気

しぶさんは多くのなんちゃってミニマリストとは違い、生活のすべてをミニマイズして、我慢することなく月 7 万という一桁生活を実現できているほどのガチ勢でもあります。そしてその内約は、著書にて詳しく取り上げてある。僕は「これがミニマリストなんだ……」と、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けました。

何度も読み返してみると、僕がいかに無駄な生活をしているかを思い知らされます。あれやこれやを早速見直して行動したくなってきました。実は、本書を読んだのは昨日の移動時間だったのですが、行きと帰りの間に最後まで読み進めちゃいました。それから丸一日くらいずっと、ずっとあれこれ考えながらブログの下書きをしています。

おかげでタスク管理している予定がめちゃくちゃですよ。よくもやってくれましたね。ありがとうございます。

低予算ミニマリスト

ミニマリストの中には「言うて人並以上に稼いどるやん。家も広いやん。家族たくさんいるやん」と突っ込みたくなるような人もいらっしゃって、なんか違うなぁと僕は日々思っていました。それこそ、極論を言えば「月収200万です。家政婦雇ってます。家のそばに住まわせているので、俺の家には何もなくて済んでますよ?」とでも言えばいいのか、「金で解決している感」が拭えないんですよね。

ところがしぶさんは違います。月 7 万生活です。家賃からして 2 万ですからね。そこいらの学生よりも低予算ではないですか。これぞミニマリスト。圧倒的な説得力です。

実は僕も、生活費の高さで悩んでいます。大手の会社で平社員をしているのですが、(昇進も残業もする気はないので)収入はすでに頭打ちなんですね。今は月の収支が赤字です。貯金崩してます。このままだとやばい。というわけで収入増やすために、このブログも書いたりしてるわけですが、しぶさんは逆の発想を与えてくれました。「生活の水準を下げればいいじゃん」と。そして、実際にしぶさんのテクニックを目の当たりにして、「あれ、もしかして僕でもイケるんじゃねえか」と思ったりしました。

そんな僕だからこそ、低予算ミニマリストしぶさんの言葉は、重く響きます。

しぶさんほどコンパクトにはなれないワケ

じゃあ僕がしぶさんを真似できるかというと、無理ですね。欲求の性質とレベルが違います。

たとえばしぶさんは、生産する娯楽として「自炊」と「ブログ」を楽しんでおり、また運動として 1 日 1 万歩をしていますが、僕はそれだけだと不十分です。僕は生産として小説執筆、プログラミング、仕事や作業の効率化などもやらないと気がすまないですし、運動もガッツリ汗を流して息を切らして筋肉を壊したいです。

ところが、僕のこの前提は、しぶさんのミニマリズムでは耐えられません。1 日 1 食だと間違いなくエネルギー切れを起こします。僕は 1 日 3000 kcalくらい摂取しているのですが、頭も身体もガッツリ使うので、これくらい摂らないと保たないんですよね。また、PC もしぶさんの Mac 一本では足りません。僕は Windows秀丸エディタでテキストを書いているので、これがないと死にます。

また、モニタもデュアルじゃないと死にますし、キーボードは RELAFORCE でないと死にます。ストレスを減らすために、すでに色々と道具を最適化しており、これらを捨てることはできません。

もう一つ、僕は会社員で、通勤や準備を含めると、定時退社でも 7:30 ~ 18:30 くらいまで拘束されてしまうので、夕食をゆっくり贅沢につくる暇はないですね。そもそも自炊したら気が狂いそうになったほど調理という作業に向いてないですし。

……と、このように、当たり前ですが色々と前提が異なる部分が出てきます。「あ、これ前提からして違うな」と読み飛ばしてもいい部分も結構ありました。

おわりに

久々に心打たれる良書に出会えました。ちょうど年末年始ですし、今の生活を見直したくなってきましたねぇ……。

「ある程度最適化したつもりだけど、まだ燃費が悪いなぁ、もうちょっと生活を見直したい」と思っている方におすすめしたい一冊です。