ガラパゴスタ

万年平社員の独身ぼっちでも楽して楽しく。

【ソロ充の一日】とあるアラサーソロ充の休日(お出かけ編)

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ソロ充がどんな一日を過ごしているかに興味があるのですが、ほとんど情報がありません。まずは言い出しっぺとして、僕というアラサーソロ充の例を晒してみることにしました。

前提

  • 筆者は都内在住のアラサー独身男
  • とある 11 月の、日曜日
  • 取材されているという体でお届けします
    • 吉良野=筆者。アラサー(自称)ソロ充
    • レポーター=僕を取材する(架空の)人

6:45 起床

レポーター「もう起床ですか。早いですね」

吉良野「そうでもないですよ。平日と同じ起床時間です。生活リズムは大事なので、崩さないようにしています」

吉良野(ブログ筆者)はフルグラを準備し、食べながらパソコンをいじりはじめた。

レポーター「それが朝ご飯ですか?」

吉良野「ええ。栄養も取れますし、時間もかからない、最強の朝食だと思ってます」

レポーター「糖分がエグそうですけど」

吉良野「運動しているので問題ありませんね」

確かに吉良野はスレンダー(痩せ過ぎな気もするが)な身体をしている。

パソコンの画面を覗いてみると、どうも今日の予定を立てているらしい。一行一予定の箇条書きが並んでおり、テキストエディタで並び替えているようだ。

レポーター「今日の予定は決まりましたか」

吉良野「決まりました。今日は池袋に行きます」

7:00 趣味

吉良野はポメラを開き、小説執筆に没頭しはじめた。

レポーター「朝っぱらから小説ですか」

吉良野「ハマっている趣味ですからね」

レポーター「吉良野さんは多趣味だとお聞きしていますが、朝っぱらから小説を書くことに何か意図はあるのですか?」

吉良野「ありますね。朝はゴールデンタイム と呼ばれていて、頭が冴えて生産性が最も出やすい時間帯なんです。頭を使う『ものづくり』をしないと、もったいないですよ」

レポーター「ものづくりがお好きなんですね」

吉良野「そうですね。奥深くて、マイペースにできて、一人でもできて、お金や場所も要らない ので、重宝しています。もっとも趣味によるところはありますが、この『ものづくり』という趣味は、覚えておいて損はないですよ。そういえばレポーターさんも無趣味だとか。何かやられてみては?」

レポーター「考えておきます」

吉良野は黙々と小説を書く。画面を覗き見た限りでは、大した実力を持っているとは言い難いし、表情も真顔で少し怖いくらいだが、時折にやついたり、Enter キーをターンと叩いたりしている。楽しそうだ。

7:45 出かける準備

吉良野「さてと、準備するか」

レポーター「お出かけの時間ですね」

吉良野「いえ。準備だけです。直前になるとバタバタしますからね。出かけるのは 9:00 頃ですよ」

吉良野は手際よく準備を始めた。パジャマを着替え、リュックに荷物を入れ、ひげ剃りと歯磨きを済ませた。気になるのはその格好。

レポーター「まさかその格好で池袋へ?」

吉良野「何か問題でも?」

レポーター「いえ、そういうわけでは……」

吉良野の格好は、襟付きの半袖シャツに長ズボンのジャージだった。

吉良野「動きやすくていいですよ。 おしゃれなんて要りません。別におしゃれな人達と一緒に歩くわけでもなければ、友達をつくるわけでもない ですし」

吉良野に迷いは無さそうだ。

8:00 趣味

吉良野はコーヒーを淹れて、再びポメラに戻った。ちびちび飲みながら、ガシガシと書き進める。

レポーター「私もコーヒーをいただいていいですか?」

吉良野「構いませんが、たぶん入れ物がないと思います」

確かに見当たらなかった。カップどころか食器さえもない。

レポーター「外食派だとお聞きしていますが、これでは来客をもてなせないのでは。友達とか」

吉良野「友達はいません」

レポーター「失礼しました」

吉良野「別に謝ることではないですよ。 恋人がいないとか、友達がいないとか、こういうのも一種のライフスタイルでしかない んですから。バカにする人もまだまだ多いですが、無知なだけです。ガラパゴスですね。僕は違います。対人関係のメリットとデメリットを冷静に観察して、考えて、試してもみて、今の生き方に落ち着いてるんです」

レポーター「そ、そうですか……」

吉良野は再び小説に没頭した。

9:00 外出

突然ケータイのアラームが鳴り始めた。

吉良野「時間ですね。そろそろ出ますか」

レポーター「アラームを仕込んでいたのですか」

吉良野「集中しすぎて予定を忘れることがありますからね。確実に気付かせるためには、集中する前にセットしておくしかありません」

喋りながらも、吉良野はポメラを閉じて、ケースとともにリュックに入れる。ジャンパー(ユニクロのウルトラライトガウンだ)を来て、リュックを背負って、家を出る。事前に準備を済ませているだけあって、行動は迅速だ。

最寄り駅から電車に乗って池袋に向かう。駅ではホームの最も奥に足を運んだ。

吉良野「一番空いているのがここ、一号車なんです。普通に座れますよ」

レポーター「たしかに……そうですね」

ホームを見渡してみると、改札から近かった反対側には列ができているが、逆側のこちらには数人もいない。

吉良野「 ちょっと歩けば座れるのに、その手間を惜しむんだから、現代人の運動不足は深刻なもの です。あ、これブログネタになるかな」

吉良野はメモを取っていた。

しばらくして電車が到着。乗り込む。並んで座ることができた。所用時間はおおよそ 1 時間。そこそこ長いが、彼はどう過ごすのだろうか。

彼はリュックから本を取り出した。ビジネス書だ。

吉良野「乗り換えがありますし、人も多くて集中できないので、小説は向いてません。知識を追うだけのビジネス書が適しています」

レポーター「スマホは使われないのですか?」

吉良野「持ってません」

レポーター「……不便ではないですか」

吉良野「そうでもないですね。ネットをはじめ、作業はパソコンで事足りてます。むしろスマホみたいな狭い画面で作業なんてしたくないです。ストレス溜まります」

そういえば吉良野の自宅パソコンも、デュアルディスプレイだった。

レポーター「でも友達との LINE とか、Twitter とか……」

吉良野「 友達はいないので LINE はしてませんTwitter はしていますが、2 日に 1 度チェックしているだけです。メールと同じですね。その場その場でリアルタイムにコミュニケーションしていると、時間も食われるし、集中にも割り込まれるし、で全然やりたいことに集中できないので、極力しないように気をつけています」

淡々と語る吉良野の目は自信に満ちあふれていた。

10:00 池袋到着

目的地、池袋に到着した。

吉良野「今日やりたいことは二つあります。ダンスゲームと買い物です」

レポーター「ダンスゲームからですか」

吉良野「はい。買い物の後だと荷物がかさばって邪魔ですからね」

レポーター「コインロッカーは使われないのですか?」

吉良野「使いませんね。空いている場所を探すのが面倒ですし、僕は荷物は常に手元に置いておきたいタイプなので」

ゲーセンに向かう。人混みをものともせず、早歩きでスイスイ抜けていく。油断するとすぐに見失いそうだ。

レポーター「早くないですか」

吉良野「ひとりだとこんなものですよ」

吉良野の歩行ペースは緩まなかった。

10:10 ゲーセン到着

ゲーセンに到着する。

ここでダンスゲームについて簡単に取り上げておく。去年 3 月に稼働したばかりの新作音ゲー、ダンスラこと DANCERUSH STARDOM である。

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池袋は、このダンスラが最も盛り上がる地域だ。プレイ時間 100 時間を超えるベテランや本職のダンサーも訪れ、ギャラリーも多い。吉良野曰く「承認欲求満たしたいマンにはうってつけです」

ゲーセンに入店し、ダンスラのあるフロアに向かった。

レポーター「……ガラガラですね」

吉良野「開店直後ですからね」

吉良野は早速パセリ(ゲーセン用の電子マネー)を使って、ダンスラを遊び始めた。

最初の1曲はぎこちない動きだったが、ウォーミングアップだったようだ。2曲目の途中からいきなりキレが増す。思わず二度見してしまうような、一目で素人と違うとわかる動きだった。床を滑るように、滑らかに移動しているのが特徴的だ。

レポーター「お上手ですね」

吉良野「ありがとうございます。地道に遊んでますからね。プレイ時間で言えば 100 時間超えてます」

レポーター「これは何か元となるダンスがあったりするのですか?」

吉良野「ありますよ。シャッフルダンスです」

吉良野は嬉々としてシャッフルダンスについて語りだしたが、「詳しいことは適当にググってみてください」 すぐにダンスラに戻った。

中々に激しい運動量らしい。1曲終わる度に、タオルで汗を拭いている。息も荒い。とても池袋にいるとは思えない、スポーティーな風景だ。

客はまだまだ少なく、たまに通行人が通りがかって覗く程度だが、吉良野は全く動じない。

11:00 昼食

いったんゲーセンを出て、昼食を取ることになった。

レポーター「早いですね」

吉良野「混むのはイヤですから。11時台に食べるようにしています」

牛丼屋では定食を注文。ガッツリ食べるようだ。「エネルギーを補給しておかないと途中でバテますから」と吉良野。

11:45 ゲーセンへ

再びゲーセンに戻り、吉良野は黙々とダンスラを遊ぶ。

休憩時間が少し長いのは気のせいだろうか。ケータイ(ガラケーだ)で何やら文字入力しているようだが。

レポーター「何をされているのですか?」

吉良野「思いついたネタをメモしてます。ダンスラを題材とした小説を書きたいと思ってまして」

レポーター「熱心ですね。ダンスラの方は、少しペースを落としているように見えますが」

吉良野「鋭いですね。この後に備えて、抑えてます。体力の出しどころは、ここじゃないですから」

『この後』とは何だろうか。吉良野は遠足を待つ子どものような顔をしていた。

この頃から客足が増え始める。

12:30 全台埋まる

4 台が並んでいたダンスラも、全台が埋まり始めた。後方には並び待ちが 1, 2人ほど。たまにギャラリーが数人ほどできる。

プレイヤーは様々だ。スポーティーな男性(吉良野)、おしゃれな大学生、ぎこちない女子中高生グループ、若いカップル。実力も上級者から初心者までと幅広い。吉良野を超える格上もいた。吉良野よりもおしゃれで、ダンスが上手で、スコアも高い。吉良野と並んでいると、その違いがよくわかる。

にもかかわらず、吉良野は目立っていた。

いや、浮いていた。

止まることなく動き続けるのも、激しく息を切らすのも、何度もタオルで汗を拭っているのも。吉良野だけだった。他のプレイヤーはダンスを踊っていたが、吉良野は違った。彼の動きは、トレーニングだった。

休憩中の吉良野に問いかける。

レポーター「さきほど承認欲求を満たしたいと仰ってましたが、この状況は満たせてますか?」

吉良野「満たせてますね。楽しいです」

レポーター「浮いているようにも見えましたが……」

吉良野「ただの個性ですよ。ダンスラはダンスの延長線にあるもので、スマートかつクールに振る舞うような風潮がありますけど、 あくまで風潮でしかないです。スポーツや筋トレのように、体力の限界を競う遊び方があったっていいはず。僕は後者の方が楽しかった。それだけです」

レポーター「薄々思っていたのですが、あえてマイナーな方を好まれるタイプだったりしますか?」

吉良野「そうですね。その方が 競争相手が少ないので、少ない労力で、相対的に強くなりやすい んです。もっと言えば、実力者になりやすい。つまり、承認されやすいということですよ。僕は承認欲求が強いので、簡単に承認できることは重要なんです」

レポーター「浮いているだけに見えるんですが……」

吉良野「ただの個性ですし、これも一つの承認です。もちろん、だからといってただ奇異なことをしているだけでは、ただの変人です。僕は違います。実際、僕ほど動き続けられるプレイヤーはあまりいませんし、以前参加したシャッフルダンス練習会では界隈トップの実力者から『普通に凄い』とも言われました」

レポーター「……」

吉良野の顔は生き生きとしていた。

14:00 混雑

ゲーセンはさらに混み始め、数人以上の並び待ちと、それ以上の休憩者、そして複数人のギャラリーが何度も立ち止まるという光景になっていた。常連も多いらしく、挨拶や会話、そして二人プレイも目立ってきた。

そんな中、吉良野は一人、黙々と列に並び、ダンスラに勤しんでいた。おそらく今日は最も多くプレイし、息を切らし、汗を流しているだろう。よく見ると、吉良野が使っているタオルは二枚目になっていた。そういえばグミやチョコレートで糖分補給もしていたか。用意が良いとはこのことだ。

レポーター「話しかけたりしないんですか?」

吉良野「一部の方には挨拶を交わしたことがあります。Twitter で絡んだこともあります。でも、だからといって常につるむ必要はないですよね。 僕はダンスラを楽しみにきているのであって、友達づくりやお喋りのために来ているのではない ので」

レポーター「淡白なんですね」

吉良野「優先順位の問題です。僕は不器用で、両方を取ることができないので、片方を最初から相手にしていないだけです」

レポーター「でも挨拶はしたんですよね」

吉良野「はい。……実を言うと、最初はダンスラで友達と恋人をつくるつもりでいたんです。僕はソロ充を目指し続けていますが、友達や恋人と過ごすという経験もしてみたいと思いまして。でも、その途中で心が折れましたね。あ、面倒くさいな、かなり時間かかるわこれ、割に合わないなって……。なので、方針転換をして、相手が気まずくならない程度に挨拶だけしておいて、あとは 『一人で楽しんでるおじさん』というキャラを通すことにしました

レポーター「……」

吉良野「大丈夫ですか?」

レポーター「あ、大丈夫ですよ」

想像の斜め上ばかりを行ってくれる。コメントに詰まってしまった。

それからも吉良野はダンスラを遊び続け、足がガクガクし始めたところで撤収準備をする。他のプレイヤーが会話と笑顔に花を咲かせている中、誰にも一言も声をかけずに立ち去った。

その背中に寂しさは感じられない。歩行ペースは相変わらず早かった。急いで後を追う。

14:45 ゲーセン離脱

吉良野「今日の予定はあと一つです。本屋に行きます」

吉良野はコンビニでゼリー飲料を買い、口でくわえてチュルチュルとすすりながら歩いた。早足は変わらない。

15:00 ジュンク堂

ジュンク堂書店の池袋本店に到着。

吉良野の足に迷いはない。地下 1 Fへ向かう。コミック・ラノベコーナーだ。

吉良野はカゴを手に取った後、まず新刊コーナーをチェックし、気になった本をどさどさと入れていく。続いて各本棚を一つずつ見て回り、同様に入れていった。10 冊、いや 20 冊に迫る。

レポーター「重そうですね。Amazon など通販は使われないのですか?」

吉良野「書店で見つからない場合は使いますけど、基本的には書店で買います。わざわざ書店に足を運ぶという無駄というか、 あそびを意識的に取り入れている イメージです。僕は不器用な凡人なので、何でもかんでも最適化すると危ないんです」

レポーター「色々と考えておられるのですね」

吉良野「ソロ充とはそういうものだと思います」

レポーター「ちなみに電子書籍は使われていますか?」

吉良野「使ってないですね。まずタッチパネルが嫌いなのと、アナログな本ほど好きな本の好きなページにアクセスしづらいのと、あとは普段からモニターばっか見てるので、娯楽くらいは離れたいなぁという思いと、まあ色々あります」

吉良野はスマホを持っていないと言っていたが、その主因もタッチパネルにあるらしい。吉良野は一日一万文字以上をタイピングするらしく、指の皮が慢性的にひりひりしているがゆえに、タッチ系の動作は苦手なんだとか。記事中では省略したが、パソコンを使う時、吉良野は手袋をはめている。

レジに並んだ。並び待ちを嫌う吉良野は、一体どんな顔をしているのか……と思いきや。

レポーター「何をされているのですか? 何やらケータイに打ち込んでいるようですが」

吉良野「支出管理ですね。僕はいつ、何に、何円使ったのかを全て記録しています」

吉良野「ただし、本については何の本の、何の巻を買ったのかをすべて知りたいので、こうして記録してます。正直面倒くさいですが、並び待ちの間に打ち終わりますよ」

吉良野の入力スピードは中々に速かった。ガラケーにもかかわらず。2タッチ入力と呼ぶらしい。

購入が終了した。金額は 1 万円を超えていた。

レポーター「かなり買い込みましたね。生活費にはさほど余裕がない、毎月収支は赤字だとおっしゃられていましたが……」

吉良野「余裕がないのも毎月赤字なのも事実ですが、まだ貯金がありますし、これは必要経費なので遠慮はしません。 未来のために今を犠牲にしすぎるのって良くない と思うんですよ。僕はただでさえ勉強とバイトに勤しみすぎて、青春を棒にふるっているので身に染みてます。そのせいでコミュニケーションの要領、というかたぶん忍耐ですが、それが身に付かずに今でも苦労してますから。本当はもっと色んな人と喋りたいんですよ」

吉良野は全く人に興味が無いわけではなさそうだ。少しだけ歪められた、その表情が、過去の後悔を物語っているかのようだった。

レポーター「ならば今からでも遅くはないのでは?」

僕「遅いです。というより、要領が身に付くまでの道のりが険しすぎる。多大な我慢も必要になるでしょう。そこまでする価値があるかというと、今は無い、ですね。他にもやりたいことはまだまだたくさんありますから」

確実。堅実。安定。吉良野にはそういった言葉がよく似合う。

16:30 帰宅

本を購入した後、吉良野は帰宅した。夜の池袋を楽しむつもりはないらしい。そもそも足が限界らしく、自宅に帰るなり居間に座り込んで、買ったばかりのマンガを早速読み始めた。

改めて部屋を見渡すと、本としてはマンガとラノベが圧倒的に多い。対して小説、ビジネス書、技術書などは数えられる程度だ。吉良野曰く「あまり頭を使わなくても楽しめるから」だそう。

30分ほどかけて、マンガを一冊消化した。

17:00 風呂掃除

吉良野は 17 時頃に風呂掃除を行い、給湯器を 19 時にセットする。

吉良野「風呂掃除は実家暮らしがずっとこうだったので、これはもう習慣ですね」

その後もパソコンを開き、Twitter をチェックしはじめた。

吉良野「ダンスラの情報収集です。普段出会わないタイプの人が多くて、色々と刺激的なんですよね。あとは Twitter というツールや、SNS というコミュニケーションに慣れるための訓練でもあります」

レポーター「いいねを付けてばかりですね。会話はされないのですか」

吉良野「だらだらと続くのが嫌いなんです。あとは、返さなきゃいけないという精神的重荷もある。こういう忍耐力が無いから、僕はソロ充を選んだんでしょうね」

レポーター「そのくらいは耐えないと、友達はできませんよ」

吉良野「でしょうね。ですから僕には友達がいません。たいていの人には、耐えるまでもない行為か、あるいは難なく耐えられることなのでしょうが、僕は違うみたいでした。寂しいとか、友達が欲しいとか、そういった感情はあるんですけど、いざ満たそうとしてみると、すぐに『もういいや、ひとりで過ごしたい』となるんです。たぶん、予定から行動まで全部自分で決めて消化する生活が長かったから、ここを狂わせる、というか コントロールしづらい『人と過ごすこと』がイヤ なんでしょうね」

吉良野は、自分に向いてないことや自分が苦手とすることを意識的に回避する選択を、ストイックに積み重ねている印象を受ける。吉良野の本質を垣間見た気がした。

18:00 夕食

吉良野「今日は中華料理屋で食べます」

レポーター「もう食べるんですか。早いですね」

吉良野「混むのがイヤなので、毎日 17〜18 時くらいに食べてます。今日は日曜日なので、この店は別に混まないんですが、 習慣は例外をつくると崩れてしまう ので、この時間です」

そういえば吉良野は今日も 6:45 に起床していた。平日、会社に行く時も同じ時刻に起きている。これも習慣の一つだ。そんな習慣、というよりルールの蓄積が、吉良野の強さなのかもしれない。

吉良野はチャーハンを注文した。理由を問うと、「片手で食べやすいから」。

今日購入したマンガを二冊ほど持参していた吉良野は、チャーハンを食べながら二冊を消化。

レポーター「チャーハン、少し余っていますが」

吉良野「お腹いっぱいなのでこれでいいです」

レポーター「これは非難ではなくただの興味なのですが、残しちゃいけないとか、作り手さんに悪いとか、教わりませんでしたか?」

吉良野「教わりましたね。むしろ両親は厳しかったと思います。でも、必要性を感じないので守ってませんね。大量に注文して意図的に残すのは論外ですが、満腹やら気分が悪いやらでやむを得ず残すのはアリだと思います。むしろ我慢して苦しんでまで食べる意味がわからない。修行か何かなのかな……」

19:00 記録と入浴

帰宅後、吉良野はパソコンをしばし操作する。

吉良野「今日一日の振り返りです。ケータイに書いたログを Gmail に送信して、これをパソコンから受信して、それからテキストファイルにコピペして、あと Excel にもコピペして……」

パソコンの画面を見せてもらうと、きっちりと管理している印象を受けた。たとえば日記は、一日単位で例外無く並んでいる。内容はケータイに書いていた支出記録がメインだが、ところどころ感想や TODO が書き込まれていた。

別のウィンドウには、タスクリストとおぼしき箇条書きが並び、また Excel のウィンドウには一行一品目で支出データが並んでいる。

吉良野「一部はスクリプトで自動化しているので、作業時間は数分くらいですね」

ちなみに、この運用ゆえに、吉良野は去年は細かい支出振り返りを実現している。

作業を終えた後、吉良野はパソコンをスリープにし、風呂に入った。

19:30 自由時間

風呂から出た吉良野は、ハンドタオルで体を拭く。

レポーター「バスタオルは使われない?」

吉良野「使いませんね。かさばりますので。とあるライフハック本から得た知見です」

短髪ゆえに拭くのも早い。もちろんドライヤーも使わない。数分もしないうちに着替え終え、再びマンガを読み始めた。

22:00 就寝

歯磨きを行った後、布団に入る吉良野。

レポーター「早いですね」

吉良野「 夜は頭が疲れている上に、ネガティブになりやすい ですからね。さっさと寝て、その分を早朝に回した方が明らかに得です。朝活という言葉もありますが、あれは本当に人生変わると思います」

レポーター「その割には 6:45 起床ですよね。朝活にしては遅い気がしますが……」

吉良野「ですよね。本当は僕も朝活したいんです。4 時くらいに起きたい。でも、神経質で眠り辛いので、無理なんですよ。実際、22 時に布団に入っても、眠りに入るのは 1〜2 時間後です。それまでずっと意識が残っていて、退屈という地獄を味わいます。実は、睡眠は一日で一番憂鬱な時間です」

レポーター「今日はダンスラで疲れているのでしょう? 早く寝れると思いますよ」

吉良野「だといいのですが」

消灯して、吉良野は就寝した。

おわりに

アラサーソロ充、吉良野の一日に密着した。

その行動には驚かされるばかりだったが、本人の満足度は高そうだった。一部、諦めというか諦観が見られる傾向もあったが、費用対効果を考えた上での取捨選択である。「皆がやっているからやる」のではなく、自分に適しているか、自分に楽しいか、といった「自分基準」で物事を選ぶ吉良野。その結果、ひとりで過ごすというソロ生活に落ち着いた。

これは一例でしかないのだろうが、ソロ充という存在の本質がわかったような気がした。

まだまだ訊きたいことは多数あるが、今日はこのあたりで筆を置く。

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