ガラパゴスタ

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『ザ・ファブル』はリアリティ溢れる主人公最強系マンガである

最近どっぷりハマったマンガが『ザ・ファブル』です。現代を生きる殺し屋が日常に溶け込むという、いかにも面白そうな内容ですが、『ザ・ファブル』の魅力は、本作が今までになかったタイプの『主人公最強系』だということです。

主人公最強系とは

その名の通り、主人公が最強な物語のこと。定義をだらだら書いても仕方ないので、いくつか例を挙げます。

ワンパンマン

ワンパンマン 1 (ジャンプコミックス)

ワンパンマン 1 (ジャンプコミックス)

項目 内容
媒体 マンガ
成分 ヒーロー、コメディ、ギャグ
世界観 ヒーローと怪物の対立や確執が描かれた世界
主人公 主人公『サイタマ』は完全無敵&パンチ一発でいかなる敵も一撃

魔法科高校の劣等生

魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)

魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)

項目 内容
媒体 ラノベ
成分 SF(サイエンス・ファンタジー)、アクション、妹、富裕層の家柄
世界観 魔法が科学として発展・定着した世界
主人公 主人公『司波達也』は頭脳も能力も境遇も最強

花の慶次

項目 内容
媒体 マンガ
成分 戦国時代、アクション
世界観 豊臣秀吉が天下を統一しつつある頃の戦国時代
主人公 主人公『前田慶次』は規格外の身体能力、武術、教養を持つ

主人公最強モノは面白い!

「主人公が最強って、RPG で言うと最初からレベル 99 でしょ?何が面白いの?」

そう思っていた時期が僕にもありましたが……。人は最強に興味があったり、最強への憧れも持っていたりすると思います。

最強の主人公には世界がどう見えているのか。興味ありませんか?

最強の主人公が凡人を装って日常を生きている(何なら舐められている)シチュエーション。ワクワクしませんか?

ザ・ファブル』とは?

本題に入りましょう。『ザ・ファブル』についてです。

ザ・ファブル(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ザ・ファブル(1) (ヤンマガKCスペシャル)

項目 内容
媒体 マンガ
成分 アクション、裏社会、日常、コメディ
世界観 舞台は現代で、殺し屋やヤクザなど裏の世界に焦点が当たる
主人公 主人公『佐藤明』は伝説の殺し屋で、「どんな敵でも6秒以内に殺す」がモットー

ザ・ファブル』の何が面白いのか

ザ・ファブル』の面白い点と、特に他の主人公最強系と異なる点などを雑多にまとめます。

アクションに駆け引きがある

主人公最強系はどちらかと言えば「目をつぶっていても勝てる」ほど規格外な強さを持つことが多いです。そこに 駆け引きはほとんどありません。もちろん、ただ圧倒的能力で圧倒するだけではつまらないので、たとえば以下のように、スパイスが加えられています。

ザ・ファブル』にもスパイスはあるわけですが、他の主人公最強系と違うのは 最強と言っても所詮は人間の強さ という点です。拳銃を食らえば当然死にますし、(状況次第では)優れた殺し屋を同時に相手にするだけでも死にます。人一人の限界というものがあります。ゆえに観察し、対策し、臨機応変に対応し……と駆け引きが生まれます。

「おお、そうやって対処するのか……」と感嘆しちゃいますね。

リアリティがあること

主人公最強モノは多かれ少なかれファンタジー色が強いです。『花の慶次』は戦国時代モノですが、人間とは思えない身体能力が頻出するため、ファンタジーの範疇でしょう。

しかし『ザ・ファブル』は違います。舞台は現代です。魔法、精霊、怪人、超能力や超常現象も登場しません。どこにでもありそうな、ごく普通の日本。生活。ゆえに妄想や想像も現実的に刺激されます。「ファンタジーの世界観に合わない」と置いてけぼりは食らいません。リアリティがあるので、没入しやすいです。

水面下で進行していくジワジワ感

身近にいる犯罪者から裏社会の人間まで、良からぬことを企むキャラがじわりじわりと水面下で行動します。その様子がリアルに描写されていきます。一方で、主人公佐藤はのんきにくつろいだりしているわけです。このジワジワ感がたまりません。

みなさんはドラマ『SP エスピー』をご存知ですか。岡田准一出演の SP(セキュリティポリス) のやつです。

この SP でもテロリストサイドの計画や行動が、綿密に、じっくりと描かれています。あんな感じ、とでも言えばいいでしょうか。じわじわと、じらしてくれます。

※(余談) 『ザ・ファブル』は実写映画化も予定されていて、その主演も岡田准一です。

佐藤明の美学とスローライフ

佐藤明の、殺し屋としてのスタンスが垣間見えるシーンがあります。(本人にそのつもりはないみたいですが)殺し屋の美学ですね。これが美しい。「なるほど、そう来ちゃう?」と思わず唸ります。

それから普段の日常シーンも、のんびりマイペースに暮らしている様が見ていて和みます。サンマ焼いて食ってるところとか、鍋食ってるところとか、浴槽の中で寝て、起きたらすぐに給湯器でお湯入れてそのままくつろぐとか、あとは勤務先の仲間との交流などなど……。日常をのんびり見る用途としても楽しめるのではないかと思います。

ギャグとシリアス、日常とアクションのメリハリ

ザ・ファブルは日常とシリアスのメリハリが上手く引かれてるマンガだなぁと思います。

下手な物語だとわざとらしさや作為を感じて、いまいち感情移入できなかったりするのですが、ザ・ファブルではそういった違和感がありません。ごく自然に移っていくので、抵抗感無く読み進められます。

もっとも人によっては「導入が長い」「日常パートが長い」と感じますが、メリハリを上手くひくため、あるいは上述した特徴のために必要なんだと僕は思います。そこが『ザ・ファブル』の良いところです。

おわりに

主人公最強系として『ザ・ファブル』を紹介してみました。主人公最強系に飢えている方は、手に取ってみると幸せになれるかもしれません。

ではまた。

p.s. 他にもおすすめの主人公最強系のマンガ・ラノベがあったら教えてください!